【確定申告のはてな③】在宅ワーカーが知っておきたい2020年分確定申告の変更点

変更点 在宅で働きたい方向け

2020年分の確定申告には変更点がいろいろ◎

2020年(令和2)分の確定申告が2021年2月15日から始まります!みなさん、準備は順調でしょうか。今年の確定申告では、さまざまな変更点があるため、毎年確定申告をおこなっている人も注意が必要です◎

そこで今回は、変更点の中から、特に在宅ワーカーが知っておきたい変更点をピックアップしてご紹介します。

知っておきたい変更点①基礎控除

「基礎控除」は、すべての人に関係する控除です。これまでは、所得に関わらず、一律38万円でしたが、今回の変更で、所得制限が設けられました。とはいっても、合計所得が2,400万円以下の場合には、48万円に引き上げられるため、多くの人にとっては10万円のプラスといえるのではないでしょうか。

所得の合計金額 基礎控除の額
2,400万円以下 48万円
2,400万円超2,450万円以下 32万円
2,450万円超2,500万円以下 16万円
2,500万円超 適用なし

基礎控除(国税庁)

知っておきたい変更点②青色申告特別控除

「青色申告特別控除」は、個人事業主のうち、届け出をして青色申告をしている人が受けられる控除です◎これまで、この青色申告特別控除の額は、10万円・65万円の2つでした。

青色申告をしている人が65万円の青色申告特別控除を受けるための主な条件は、以下の通りです。

  • 事業所得、または不動産所得がある
  • 複式簿記で帳簿を付けている
  • 貸借対照表及び損益計算書を提出する
  • 期限内に確定申告をする

文章にすると難しそうですが、青色申告に対応した会計ソフトを使用すると、基本的には、自動で作成されるため、青色申告をしている方は、ほとんどが65万円の青色申告特別控除を受けていたのではないでしょうか。

2020年分以降は、この青色申告特別控除が55万円に引き下げられます。ただし、e-Taxを使用して確定申告をするとプラス10万円の青色申告特別控除が受けられるので、引き続き65万円の青色申告特別控除を受けたい人は、e-Taxを使用してください。

青色申告特別控除(国税庁)

e-Tax 国税電子納税・申告システム

【確定申告のはてな②】今年の青色申告は「e-Tax」が便利でお得!

知っておきたい変更点③家内労働者等の必要経費の特例

「家内労働者等の必要経費の特例」は、一定の条件を満た在宅ワーカーなどが、実際に経費を使用していなくても、65万万円を経費として計上できる特例でした。この金額は、55万円に引き下げられています。

この特例は、給与所得者の給与所得控除に相当する控除です。今回の変更では、給与所得控除も家内労働者等の必要経費の特例と同様に10万円引き下げられています。

家内労働者とは

家内労働法に規定する家内労働者や、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする人

とされています。そのため、在宅ワーカーであっても、該当しない場合がありますので、特例を利用したい場合には、お住いの住所地を管轄する税務署にご確認ください。

家内労働者等の必要経費の特例(国税庁)

在宅ワークも対象?”家内労働者等の必要経費の特例”は知らないと損!

知っておきたい変更点④配偶者控除・配偶者特別控除

すべての在宅ワーカーが知っておきたい変更点とは少し違いますが、エブリマを読んでくださっている方は、扶養内で働く、主婦在宅ワーカーの方も多いため、「配偶者控除」「配偶者特別控除」にも触れておきましょう◎

これまで、配偶者控除は所得の合計が38万円以下、配偶者特別控除は所得の合計が38万円超、123万円以下でしたが、それぞれ10万円ずつ引き上げられました。つまり、配偶者控除は所得の合計が48万円以下、配偶者特別控除は所得の合計が48万円超、133万円以下となります。

配偶者控除(国税庁)

配偶者特別控除(国税庁)

103万円の壁に変更は?

配偶者控除の金額は、いわゆる103万円の壁に関係するものですが、配偶者控除が引き上げられていても、給与所得控除が引き下げられているため、パートで働く主婦の方にとっては、差し引きするとこれまで通りです。

扶養内で働く主婦在宅ワーカーの方も家内労働者等の必要経費の特例を利用している場合には、同様にこれまで通りですが、経費を実費で計上している人にとっては、これまでより10万円引き上げられたと考えることができます。

2020年分の確定申告は、給付金の取り扱いにも注意◎

今回は、在宅ワーカーが知っておきたい変更点についてご紹介しました。引き下げ、引き上げといろいろありますが、大切なのは、ご自身の該当する控除の合計金額を正しく把握することです。

また、2020年分の確定申告では、変更点に加え、給付金の取り扱いにも注意が必要になります。こちらも間違えると大きな問題になりかねませんので、合わせて確認してください。

そしてなにより、確定申告は期限を守ることがもっとも重要です!正しく書類を作成し、余裕をもって提出しましょう◎

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